円形脱毛症にステロイドが効果的って本当?検証してみた

ステロイド治療
円形脱毛症に対してステロイド治療が効果的かどうか?

これは日本皮膚科学会において、多発型のように頭皮全体に見られる円形脱毛症に対して優先して選択すべき治療だとされています。

また、ステロイド治療は日本皮膚科学会の推薦レベルがB(最も勧められている治療)であり、それは臨床結果によっても改善が見られた症例が多いようです。

上記から「円形脱毛症にステロイドが効果的って本当?」は「本当です!」と言えます。

円形脱毛症の種類や治療方法

円形脱毛症は初期~末期と症状が分類されています。

・単発型:初期症状、コインサイズの脱毛症
・多発型:中期症状、頭皮にポツポツと脱毛が起きる
・全頭型:中期~末期症状、頭皮全体が脱毛症となる
・汎発型:末期症状、特殊な円形脱毛症で全身の毛が抜けることがある

ステロイドは円形脱毛症の治療で最もスタンダードな選択肢ですが、単発型の初期症状でステロイド治療が行われるかどうかは医師の診断に寄ります。

一般的にも単発型の症状は珍しいものではなく、ストレスによって一過性のコインハゲができることが良くあります。大抵の場合、単発型は一時的な症状で収まることが多いので、クリニックで治療を受ける場合も経過観察で進行具合の様子見がなされることも珍しくありません。

各種類の原因は?

そもそも、どうして円形脱毛症になるのか?

円形脱毛症の原因は未解明な部分もありますが、今のところ主な原因として考えられているのが以下となります。

・遺伝
・ストレス
・自己免疫疾患
・アトピー
・ホルモン変化

円形脱毛症の各症例の原因は、どの種類がどのような原因で発症しているのかは本当に様々です。

一般的にストレスで円形脱毛症を発症すると言われていますが、遺伝が原因なケースも多いです。

単発型が初期症状で収まる場合、これはストレスが原因だったり、女性の場合は出産後のホルモン変化など、こうした原因の場合は一過性の脱毛症に留まりやすいです。

しかし、同じ初期症状でも自己免疫疾患が原因の場合だと、急速に多発型や前頭型に症状が進行することもあります。

円形脱毛症が起こった場合に自分で何が原因なのかを調べることは難しいため、短期間で頭皮全体に円形脱毛症が起こり始めた時は速やかにクリニックで相談するのが望ましいです。

日本皮膚科学会では、重度の円形脱毛症を発症した場合に早く治療を開始するほど改善の兆しが見られたケースが多いという報告がなされています。

円形脱毛症の治療方法

円形脱毛症の治療方法は以下のようなものがあります。

・ステロイド局部注射:固定された症状で単発型や多発型の成人に用いるべき
・局部免疫療法:年齢を問わず、重度の脱毛症に対する第一選択肢にすべき

上記の2種は、日本皮膚科学会で最も推薦されている(推薦レベルB)治療方法です。

次に推薦レベルC1(Bの次に推薦される)では以下のようなものがあります。

・ステロイド内服:発症後6ヶ月以内の急速な脱毛症に対して効果的
・点滴静注ステロイドパルス療法:急速に進む脱毛症に対して効果的
・第二世代抗ヒスタミン内服:アトピー要因の脱毛症に対して併用療法として推薦される
・セファランチン内服:単発型~多発型に対して併用療法として推薦される
・グリチロン複合剤:単発型~多発型に対して併用療法として推薦される(グリチルリチン、メチオニン、グリシン複合剤)
・ステロイド外用:全病型の第一選択肢として推薦される
・塩化カルブロニウム外用:単発型~多発型に対して併用療法として推薦される
・ミノキシジル外用:単発型~多発型に対して併用療法として推薦される
・冷却療法:単発型~多発型に対して併用療法として推薦される
・スーパーライザー療法:単発型~多発型に対して併用療法として推薦される
・PUVA療法:局所免疫療法が無効な場合、重度の症状に対して推薦される

ここではステロイドだけに話を絞りますが、上記のレベルBとC1においてはステロイド系の治療方法がいくつかあります。

円形脱毛症に対してステロイドが効果的かどうかは症状や原因によって個人差があるものの、現状は円形脱毛症の治療方法の1つとしてステロイド治療が確立されていることは間違いありません。

ステロイド局部注射は頭皮にステロイド注射を行うことから、濃度や局注によって即効性が見られるケースがあります。また、頭皮全体の25%以下の単発型においても用いるべきとの見解が示されています。

ステロイド内服はスタンダードな治療方法というイメージがありますが、頭皮全体の25%以上で脱毛が起きている急性型の脱毛に対して用いることが推薦されています。

ステロイドパルス療法も頭皮全体の25%以上で脱毛が起きている急性型に対して推薦されています。

ステロイド外用は全病型の第一選択肢として用いても良いとされています。

ステロイド治療はやるべき?

ステロイド治療は一定の効果があることが検証されていますが、実際に円形脱毛症を治療する際に「ステロイド治療をやるべきかどうか?」は自己判断ができません。

まず、根本的に円形脱毛症の原因を特定しなければならず、そのためには一定の経過観察が必要です。検査だけで原因を突き止めることができないのが脱毛症の難しいところです。

例えば、経過観察によって一過性の円形脱毛症に留まった場合、強引にステロイドを使用する必要がありませんね。

ステロイドは脱毛症の治療に効果があるものの、その反面として副作用があります。

また、ステロイドの副作用というのは「ステロイドを吸収」→「自然分泌量を補強」→「ステロイド治療をやめる」→「ステロイドが足りない」→「ステロイド不足で異常が起こる」というケースもあります。

日本皮膚科学会では、ステロイド治療によって以下のような軽度の副作用に留まることが報告されていますが、こればかりは担当医の判断を仰ぐしかありません。

・不眠
・動悸
・頭痛
・微熱

円形脱毛症の治療法の推薦レベル

ネット上では、円形脱毛症に対して「オススメな治療」「オススメできない治療」という情報が散見されますが、それらの情報は本テーマと同様に日本皮膚科学会が提唱する「円形脱毛症治療ガイドライン2010」を元にしていると思われます。

上記のとおり、日本皮膚科学会では治療方法に推薦レベルが設けられており、その中には「行うべきではない」という治療方法も存在しています。

推薦できない治療方法はレベルC2、その治療内容は以下となります。

・シクロスポリンA内服
・漢方薬内服
・精神安定剤内服
・アンスラリン外用
・星状神経筋ブロック
・催眠療法

行うべきではない治療方法はレベルD、その治療内容は以下となります。

・鍼灸治療
・分子標的治療

育毛剤や発毛剤は「効果なし」と言われる理由

ステロイド治療
一般的にハゲに悩み始めた場合、クリニックよりも育毛剤や発毛剤がファーストチョイスになりやすいですね。

やはり、クリニックへ行くというのは重々しく、市販されている育毛剤や発毛剤を使う方が気軽です。

しかし、育毛剤や発毛剤というのは「効果がある」と言う人がいれば、「効果がない」と言う方もいますね。

どうして人によって意見が分かれるのかというと、これは脱毛の症状や原因は人によって違うからです。

育毛剤や発毛剤は本当に効果があるの?

育毛剤や発毛剤は様々な製品がありますが、頭皮環境を整えてヘアサイクルを正常に機能させることを目的としている製品が殆どです。

覚えておいてほしいのが「頭皮環境」という点です。

頭皮が皮脂でベトベトになっていたり、乾燥したカサカサになっていると髪の毛の成長が妨げられます。

そうした場合、育毛剤や発毛剤は効果的です。

しかし、ステロイド異常によって脱毛症が起こっている場合に育毛剤や発毛剤を使ったところで根本的な解決には至りませんね。

どんな原因で脱毛症が起こるにしても頭皮環境を改善させることは効果的ですが、ステロイド分泌や免疫疾患など体内の変化が原因の場合は外的に育毛剤や発毛剤を使っても脱毛症は完治できません。

頭皮環境を良くしておくことは大切?

頭皮環境が悪化するとハゲる確率はきっと高くなります。

しかし、頭皮環境が原因でハゲた場合、逆に考えると頭皮環境を改善すればハゲは治ることになります。

体内異常が原因でハゲるケースに比べると、良くも悪くも頭皮環境が原因の脱毛症はさほど深刻ではありません。

また、どれだけ頭皮環境のケアを重視しても体内変化によって脱毛症が起こった場合は関係なくハゲてしまうので、本当に脱毛症の対策というのは難しいです。

円形脱毛症に対する育毛剤や発毛剤の使い方

育毛剤や発毛剤は、どのような脱毛症に関しても初期症状が起こる前の段階で使用しておくのが良いです。

頭皮に対して悪影響を及ぼすであろう製品を使わない限り、育毛剤や発毛剤は配合成分によって頭皮環境を改善しながら強い髪を育てることに貢献してくれます。

育毛剤や発毛剤は「ハゲを治す」という目的で使うというよりは、「脱毛症の発症リスクを下げる」という使い方をしておく方が効果が高いです。

日頃から頭皮環境を整えつつも、生活習慣の改善をしていくことでハゲるリスクを下げることができます。

この生活を維持しても円形脱毛症のように何かしらの原因でハゲが進行した場合は、それはクリニックで「治療」に励むのが望ましいです。

脱毛症の治療は医者の見解を聞くのが正しい

円形脱毛症が起こった時、自分で市販薬等を使って治療していくのはオススメできません。

上記で日本皮膚科学会の治療法レベルを紹介しましたが、原因に対する根拠ある治療法を選択することが大切です。

それができるのは診断を下せる医師だけなので、特に明確な根拠もないのに自己判断で治療をしても、それは運の世界です。

円形脱毛症に悩んだら、早期にクリニックで相談をして経過観察や検査から原因を特定して治療に専念するように心がけましょう。